『為に生きる』

第二十二話「新たなる挑戦と大阪ミナミ」

新たなる挑戦と大阪ミナミ

 

南海なんば駅 / 大阪タカシマヤ

 

 

いよいよ私は、かねてより興味があり少しずつ準備をしていたホテル事業(HOTEL S-PRESSO GROUP)を新たな挑戦の場として、「生涯現役」を貫く為にホテル経営を軸とする不動産総合事業を開始します。

私の人生で唯一サラリーマンとして会社勤めをしたスタートの仕事は不動産会社だったので、不動産の事業に再挑戦が出来ると言う事は、この上ない喜びとなったのです。

 

ここ数年、コロナ惨禍の前まで大阪はキタ(梅田)やミナミ(難波)のみならず、大阪市内全域にわたりホテルや民泊が次々とオープンし、たくさんの宿泊施設が営業を開始したのですが、現在はそれらの宿泊施設が次々と休業、廃業にまで追い込まれる悲惨な状況となっております。

 

大阪の玄関口、難波に位置する便利なミナミ地区も御多分に漏れず、同様で本当に厳しい状況の真っ只中にいます。そんな大変な時期の昨年9月に、3棟のホテルをオープンしたのですが、現時点ではお客様も殆どなく、開店休業の有様です。

しかし、ホテル事業を主体とする不動産事業を信じ、確信をもって事業を推し進めてきた私は、こんなことではへこたれません。なぜなら、世界に向けての日本国を信じ、大阪を信じ、愛する大阪ミナミを信じているからです。

 

私は、地元といえるほど精通したミナミ地区なんばに限定し、全てのホテルやテナントビルなどを難波の駅から歩いて大体10分以内という立地を、視野に入れ事業を開始したのでした。

そして、私を受け入れ、育んでくれた大阪はミナミ地域に限定し、ホテル事業を柱とした、不動産総合企画事業に専念することになります。

それは微力ながらも、お世話になった大阪ミナミ(なんば)地域の繁栄に少しでも寄与できて、尚一層の発展を願うことが、地域への恩返しにもなると思うからです。

 

お陰で現在に至るまで株式会社SAKIMOTOが展開する「HOTEL S-PRESSO GROUP」は、個人所有の民泊マンションを含めると大小交えて8つのホテルを運営し、2つのテナントビル(SAKIMOTOビルなんば駅前、なんば元町)を取得することも出来て現在に至っているのです。

 

SAKIMOTOビルなんば駅前

 

SAKIMOTOビルなんば駅前(正面外観)

 

SAKIMOTOビルなんば駅前(正面エントランス)

 

 

振り返ってみると80年代後半からスタートしたパソコンをを駆使する人々が私の周りにも出現しだして、90年代になるとインターネットは国内はもとより、世界的な情報社会のネットワークとなるのです。そして2000年代になると誰もが認めるネット社会になっていったのです。

アナログ主体でリスタートしていた私は、目まぐるしく変化する時代の波に、追い付こう追い越そうと、そして自分のものにしようと日々努力を重ね今日に至ってはいますが、何しろ昭和の時代の古い考えが捨てきれず、今現在のような時代が本当に来るのか半信半疑で、当初は訳も無く否定する姿勢だったのかもしれません。

しかし、それらを完全に覆してくれたのは3人の息子達でした。

彼らは身をもってこのような時代に素早く対応する姿勢や経営戦略を、自らの事業の中で存分に私に見せてくれたのです。