『為に生きる』

第二十四話「~最終章~マラソン」

~最終章~マラソン

 

人生はよくマラソンに例えられますが、私は70歳を記念してホノルルマラソンに初参加し、現在までに4度完走しています。2020年はコロナの為、中止となっていますが・・・。

普段、車で出かけることの多い私はほとんど歩くことや走る事が有りません。従って、毎年12月に開催されるホノルルマラソンは半年前頃から徐々に準備に入り、1日に約10キロ歩くことから始めます。

それが毎日となると疲れるので隔日にしたりするのですが、12月の本番直前には約30キロを走破してからホノルルへ発ちます。

 

ホノルルマラソンをなぜ選ぶのか、それは時間の制限がないからです。私のように完走のみを目指して唯一、挑戦する事が出来るホノルルマラソンは、本当にありがたいのです。

私の年齢になると、と言うより、マラソンに挑戦する全ての人に言えるのは、マラソンは万全の体制で挑むのです。準備を怠りなく、事を成し遂げる「気力」を充実させて挑むことこそが、すべてだと思っています。

そして、私自身はというと、リラックスして無理をせずに完走することのみを目標に挑戦するのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

確かにマラソンは人生の縮図といえる部分が多々あるのです。

42.195キロの長丁場の間に色んな困難があり、それに立ち向かわなくてはならないのです。

 

私は妻 正子と結婚して43年目になり、1年で1キロ走る長丁場の人生マラソンは2021年、本年ゴールを迎えるのです。

 

 

盛大な花火と、観衆を前にしてスタート合図の号砲が鳴る、まるでホノルルマラソンのスタートのように、期待され祝福された私たちの結婚生活が43年前にスタートしたのです。しかし、スタートして間もなくの5キロ過ぎから体調を崩し、間もなく走るのをやめてしまいます。その時、道端に座り込んで動かない私に妻の正子が水をもって来てくれます。何事もなかったかのように微笑みを浮かべ、2人の子供の手を引いて背にはもう1人、その姿に私は顔を上げ、元気をもらい、勇気付けられ、再びマラソンを走り始めることが出来たのです。

その後の数キロは本当に色んな困難が有りましたが・・・

残りはまだ30キロ以上有ったのですが、どんな状況になっても平然と振る舞う気丈な妻と共に困難を乗り越え、ゴールを目指すことが出来たのです。

疲れた時や困難に直面した時は、いつも妻と3人の子供の顔を思い浮かべながら走り続け、無事完走を果たすことが出来たのです。

 

そしてどこまで走れるか、今、次のマラソンがスタートしたばかりなのです。